10分毎に区切って記録したので、10分のファイルが42個になります。この大量の動画に流星が写っているかどうかを確かめるためには、普通に再生して確かめようとすると7時間かかります。しかも集中して見続けなければなりませんので、かなり辛いです。
動画や静止画から自動検出するようなソフトも検討したのですが、なかなか手軽に実現できるようなもの(できれば無料で)は見つけ出せませんでした。そこで、いまのところ実験的に下記の方法によることにしました。
(1) まずはじめに、SharpCapで録画したSERファイル(RAW8フォーマット)を、PIPPを用いて1コマごとのTIFF静止画に変換する。
(2) 次に、TIFF静止画ファイルを10分の区切り毎(つまり元のSERファイルのまとまり毎)に、StarStaXを用いて比較明合成する。
これで出来上がった比較明画像(元の動画ファイル単位)を見れば、その動画ファイルに流星が写っているかどうかが分かります(下の画像が例です)。
ここでのポイントは、上記(1)で動画から各コマの静止画に変換する際、サイズを半分にした上で、「ひとコマ飛ばし」で出力しておくことです。サイズを半分にするのは単にファイルサイズ低減のためですが、「ひとコマ飛ばし」にすることで、ファイルサイズ低減とともに、移動する光源が点線になる効果が得られます。上記画像は「1/15秒露出・15FPS」で撮影した動画の「ひとコマ飛ばし・比較明合成」なので、光跡の点線の長さが1/15秒になります。それにより、素早く流れる流星と、ゆっくり移動する航空機や人工衛星との区別がしやすくなります。回転羽根シャッターが付いた流星撮影用の四連儀と同じ効果になります。
上記画像により流星が流れているファイルを特定し、それを改めてフルサイズで処理してYouTubeにアップロードしました。
動画
今回の流星画像撮影・処理試行の詳細は、下記ブログに書いています。
コチラなお、ASI482MCとMeike 6.5mm F2.0(開放)の組み合わせで撮った動画は、光害地(SQM=18台)でも5等星ぐらいまでは確認でき、肉眼よりもよく見えます。星像も良好ですし、コスパは良いです。流星を本気で撮るならソニーのα7シリーズとフルサイズ用レンズが最強なのは知っているのですが、さすがにそこまでの資金がない場合、安価な選択肢として有りかなと思います。