第39話 「アンドロメダ銀河撮影実験 その3」


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第39話 「アンドロメダ銀河撮影実験 その3」
オートガイド撮影ができるようになり、アンドロメダ銀河を写すぞ!と意気込んだものの、銀河の「渦」が写らず、肩透かしをくらう。

そこで、もっと性能のよい天体望遠鏡に買い換えれば、渦が写るんじゃないか?と考え、Sky-Watcher 「EVOSTAR72ED II」(5万円)から、価格2倍のタカハシ「FC-60CB」(12万円)に乗り換え、渦が写るかどうか実験することにした。

果たして、価格2倍の天体望遠鏡に変えると、写り方も2倍よくなり、アンドロメダ銀河の渦も写るようになるのか?

天体大科学実験!!

その結果は以下。



なんと!
価格2倍の天体望遠鏡に変えても渦は写らなかった!



渦が写らない原因は天体望遠鏡のレンズのクオリティーが低いからではなかった!
=ボトルネックになっているのはレンズではなかった!
というか、5万円の望遠鏡と12万円の望遠鏡とで、写り具合に違いがない(ように天体初心者には見えた)ことに驚いた。

口径とレンズの種類がほぼ同じなら、鏡筒の価格が違っても写り方って、あんまり変わらないんだな、という印象を受けた。

では、価格2倍のタカハシに手を出したことを後悔しているかと言うと、実はそうでもない。
というのも、これは後日談込みの話になるんだけど、その後、手がすべって「Sky-Watcher製鏡筒」をコンクリートの上に3回も落下させてしまった(^_^;)
そーしたところ、ピント調整機構(ドローチューブの出し入れ部分)がおかしくなり、ピント調整ダイヤルを回す度に、ガリガリと音がして、動きがおかしくなった。
そして最終的にはピント固定ネジを締める度に、ピントがズレるという、ピント合わせが無意味になる天体望遠鏡になってしまった。

そこで、そもそも天体望遠鏡はピント合わせ(ドローチューブの出し入れ)を、どのような仕組みで実現しているのか調べたところ(仕組みを理解すれば自分で修理できるんじゃないかと思ったから)、大きく分けて2つの方法があることが分かった。



Sky-Watcher 「EVOSTAR72ED II」(5万円)は、ドローチューブを出し入れする機構が金属棒の摩擦力のみを利用した「クレイフォード方式」だから、コンクリートの上に3回落としただけの(だけの?)衝撃ぐらいで、こうなってしまうのか! その点、価格2倍のタカハシ「FC-60CB」は歯車式「ラック&ピニオン方式」で、しっかりと作り込まれているから安心。高価な鏡筒はそれだけしっかり造り込まれており、長持ちするからトータルではお得!と(無理やり?)思い後悔していない。
※現在、Sky-Watcherは コチラ のページを参考に自分で修理中。

さて、銀河の渦が写らない原因が天体望遠鏡ではないとしたら、次に変えるべき要素、それは撮影場所だ!と思った。

暗い暗い場所でアンドロメダを写せば、きっと渦は写るはずだ!と。

そこで、光害マップをチェックし、真っ暗な場所を探し、目をつけた場所、それは「宮古島」だった(普通、そうなるか?)





つづく

  ※教える▶ tweetLINEで送る   2023.08.01
銀河星雲マニア